そこが知りたい! 一級建築士に聞く!

リフォーム・新築ご検討中の方 共働き世帯はかしこいIoT生活を!
多層階住宅でのWi-Fi事情とは

2019.04.01

このコラムでは……
一級建築士と独立社会福祉士の両方の視点から安心して暮らせる住環境を提案し、他にはないオンリーワンのサポートを続けている一級建築士 斎藤 進一さんに「これからの新しい住まい」についてお伺いします。

今や共働き世帯は1,188万世帯にのぼり、専業主婦世帯の641万世帯に比べ、圧倒的に増加の傾向にあります(※2017年調べ)
多くの家庭では今なお家事の大半を女性が担い大きな負担となっており、家事の利便性や効率性を高めたいという声が多いのが現状です。

資料:独立行政法人 労働製作研究・研修機構「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」

※資料:独立行政法人 労働製作研究・研修機構
 「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」

資料出所
厚生労働省「厚生労働白書」、内閣府「男女共同参画白書」、
総務省「労働力調査特別調査」、総務省「労働力調査(詳細集計)」
注1
「専業主婦世帯」は、夫が非農林業雇用者で妻が非就業者
(非労働力人口及び完全失業者)の世帯。
注2
「共働き世帯」は、夫婦ともに非農林業雇用者の世帯。
注3
2011年は岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。

IoT家電とは

家事で主要な作業として「洗濯」「掃除」「料理」などが挙げられますが、共働き世帯においては「どちらがするか」「いつやるか」という問題は昔からのテーマでした。
しかし、IoT(※)家電とうまく付き合うことで夫婦の家事負担を軽減することができます。また、オール電化住宅やHEMS(※)が今後主流になる中で、IoT家電は生活に無くてはならないものになりつつあります。

IoTで生活が変わる

※IoTとは「Internet of Things」の略称。センサーや通信機器などによって「モノ」が「インターネット」と繋がるという意味。
※HEMSとは「Home Energy Management System」の略称。家電や電気設備とつなぎ、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで確認できたり、家電機器を「自動制御」したりすること。政府は、2030年までにすべての住まいにHEMS設置することを目指している。

IoT家電で、これからの家事は変わる

では、IoT家電にはどのような製品があるでしょうか。それぞれの役割ごとに見ていきます。

1.洗濯
洗濯機において天気情報・季節・洗濯履歴に応じ適切なコースをスマホアプリで知ることができたり、洗剤の設定や選択コースの選択、外出先からの遠隔操作などが行えます。

2.掃除
ロボット掃除機は、今やWi-Fi機能に対応し、IoT化のトレンドにいち早く対応している製品が増えました。部屋の汚れ具合をスマホで確認できたり、掃除場所の履歴が分かる機種もあります。

3.料理
冷蔵庫には、中にある食材からレシピを提案してくれる機種、レンジやオーブンにそのレシピ情報を送信できる機種などがあります。

4.その他
エアコンは、スマホから操作できるだけでなく、空気の汚れを検知し、その結果をスマホアプリで見ることができるものや、防犯として、室内外に設置したカメラ映像を外出先でチェックしたりできるものがあります。

iPhoneやアンドロイドスマホでAIを使用している方は、自宅においてスマートスピーカーの導入も抵抗なくでき、家事へのストレスも軽減できるのではないでしょうか。

このようなIoT家電を繋ぐのに重要なのはWi-Fi環境です。

都会の3階建てなど多層階住宅に必要なWi-Fi環境とは

都内在住の共働き夫婦には、都内は狭小地のため広さを確保するため、上に伸ばした3階建ての住居に暮らす人も多いです。
一般的なWi-Fi機器の設置方法として、インターネット回線のあるリビングにルータ(無線LAN親機)を設置し各所にWi-Fiを飛ばしているご家庭が大半ですが、建物の構造体が電波を通しにくい鉄筋コンクリート造や階数が多い木造などにおいてはWi-Fiが届かないケースが多々あります。

また、都心部においてWi-Fiネットワークは煩雑に飛んでおり、セキュリティ設定していても繋がりにくいケースも起きています。
3階建ての場合、リビング・キッチンのフロアと洗面脱衣室・浴室のフロア、居室のフロアが違うことも多く、IoT家電やパソコン・スマホを安定したWi-Fi環境におくためには、各フロアの各部屋にアクセスポイントを設けるのが重要です。

音楽や動画はCD・DVDではなくYouTubeや有料配信コンテンツで楽しむ方が増えてきました。独自のチャンネルを持つインターネットテレビサービスだけでなく、地上波放送のオンデマンド配信を観られるサービスなども人気を集めています。ストリーミングおよびVODサービスなどはデータ量が大きいので安定した供給をするため各部屋にコンセント埋込型のWi-Fiアクセスポイントがあると安心です。

アバニアクト コンセント埋込型 Wi-Fi アクセスポイント
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Wi-Fiアクセスポイントと壁面コンセントが一体化。
2.4GHz/5GHzデュアル対応でストレス無くWi-Fiがつながります。

全館Wi-Fiシステムおよびコンセント埋込型Wi-Fiアクセスポイントを設置するには、新築やリフォーム時に有線で家中のネットワークを構築した上でWi-Fiアクセスポイントを設置する方法になります。

間取りの決定と合わせてしっかり配線計画を行いましょう。
新築やリフォームをご依頼されているハウスメーカー様または工務店様との設計計画の際にご検討ください。

ワイヤレスデバイスの干渉源として、電源ケーブル・蛍光灯・コードレス電話・電子レンジなどがあります。住宅内でアクセスポイントと受信先との間に干渉源がある配置を避けるためには、出来るだけ有線で供給をした上でアクセスポイントが受信先に近くなるのが理想です。
安定したWi-Fi環境でIoT生活を始めてみてはいかがでしょうか。

【執筆者プロフィール】
やすらぎ介護福祉設計 斎藤 進一

「夢をかたちに」という抽象的な理想を追い求めるのではなく、お客様のライフスタイルを重視した現実的で機能的な心地よい住まいづくりを心がけています。
バリアフリー住宅、二世帯住宅、障がい者・高齢者住宅、認知症の方の住宅、各福祉施設等、他には無い独自の視点でやすらぎの空間をご提供いたします。

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