因幡電機産業の価値創造プロセス

因幡電機産業は「多様な商材とユーザーニーズとの橋渡し」「安全な社会資本の整備への貢献」「人と技術と環境の調和」の3つの価値創造に取り組んでいます。
「省エネルギー、省資源など地球環境に配慮し、豊かで快適な社会づくりに貢献する」を経営の基本理念として、健全な財務状況を保持すること、社員・拠点・企業ネットワークの力を高めること、そして当社の財産であるお客様・仕入先様との信頼関係を構築することに全力で取り組み、盤石な経営基盤を備える企業を目指して成長してきました。
その経営基盤の上で戦略的に電設資材事業・産業機器事業・自社製品事業を展開し、電設資材業界のリーディングカンパニーとして、社会インフラを支える商品・サービスを提供しています。
同時に事業を通じて、ESG課題に取り組んでいきます。

中期経営方針・目標

中期経営計画(2023~2025年度)

因幡電機産業は、中期経営計画の策定にあたって、経営環境の変化や計画の進捗状況に応じ、最新の業績予想をベースに向こう3カ年の数値目標を更新するローリング方式を採用しています。
2023~2025年度の中期経営計画における最終年度(2026年3月期)の数値目標は連結売上高3,570億円、連結営業利益219億円です。
当社を取り巻く経営環境は、原材料価格の動向や地政学リスクの高まりなど先行き不透明な状況が続くものの、コロナ禍の行動制限緩和による社会経済の正常化や首都圏の再開発、2025年開催予定の大阪・関西万博に向けた建設需要の高まりが期待されます。
このような環境の中でも、当社は中長期的な成長を目指し、①自社製品(PB商品を含む)の開発・拡充、②省エネ・省力化ソリューションの推進、③首都圏市場におけるシェア拡大、④グローバル展開の加速、⑤事業領域の拡大、⑥ESG経営の推進といった重点施策を着実に実行していくことによって企業価値の最大化を追求していきます。

中期経営計画における数値目標

重点施策①自社製品の開発・拡充

空調分野の「INABA DENKO」、住宅分野の「アバニアクト」、産業分野の「パトライト」、電設資材におけるプライベートブランドの「JAPPY」の各ブランドにおいて、新製品の開発・拡充を図るべく戦略的な取り組みを進めていき、売上高1,000億円を目指して取り組んでいきます。

重点施策②省エネ・省力化ソリューションの推進

「2050年カーボンニュートラル」に向けて、LED照明のストック需要の刈り取りをはじめ、太陽光発電の販売推進を進めていきます。また、仕入先である専業メーカー各社の省エネ機器、省力化ソリューションを的確に把握し、多数の優良なお客様へのご提案、納入できる体制の強化を図っていきます。

重点施策③首都圏市場におけるシェア拡大

市場規模が関西の約2.5倍あると推測される首都圏での営業強化を図るため、「人員の増強」と「スキル向上」に努めていきます。また、業界構造等の変化を敏感に捉え、変化に柔軟に対応すべく、体制の整備を行いつつ売上拡大を図っていきます。

重点施策④グローバル展開の加速

空調分野の「INABA DENKO」において、アメリカで現地法人を立ち上げ、1月に営業を開始しました。当社主力製品である「被覆銅管」や「スリムダクト」の需要増加が見込まれる為、現地の取引先としっかり手を組んでアメリカでの事業拡大を図っていきます。
また、子会社であるパトライトの海外事業においても、引き続き現地のニーズに適した製品開発、物流体制の強化により売上拡大を図っていきます。

重点施策⑤事業領域の拡大

自社製品事業では管工機材分野への進出を目指し、新製品の開発・研究を進めていくなど、各事業において既存事業の隣接領域を狙って業容拡大を図っています。シナジーが見込まれる新たな分野に向けた営業推進や製品開発を通じて、顧客課題の解決に努めていきます。

重点施策⑥ESG経営の推進

社会的責任におけるマテリアリティ(重要項目)として「多様な商材とユーザーニーズとの橋渡し」、「安全な社会資本の整備への貢献」、「人と技術と環境の調和の為の取り組み」を掲げ、適切なコーポレートガバナンス体制のもと、事業活動を通じて社会課題の解決に取り組みます。

因幡電機産業のマテリアリティへの展開

因幡電機産業の社会的責任におけるマテリアリティ(重要項目)

因幡電機産業では、多方面にわたる社会的責任に関する項目について、「社会にとっての重要度」と「当社にとっての重要度」を考慮してマテリアリティ項目(重要項目)を選定しています。
ESG経営を効果的に推進するため、選定したマテリアリティ(重要項目)を社会的責任を果たすためのCSR戦略に昇華させ、取り組みを展開していきます。


因幡電機産業のマテリアリティ・マトリックス


多様な商材とユーザーニーズとの橋渡し

お客様と仕入先様をつなぐ最高のハブ(結節点)になる~因幡電機産業のビジネスモデル~

自動車の部品点数は2~3万点と言われていますが、住宅はそれを上回る10万点。ビルや商業施設、生産工場となればさらに多くの部材が使用されることになります。因幡電機産業は多様な部材調達を必要とするお客様に、機能・品質・価格のバランスのとれた商品をタイムリーに提供するとともに、それらに関する技術提案や技術支援を行っています。
他方では、多様な商材を取り扱う仕入先様とパートナーシップを構築し、公正な取引の下で顧客満足度を高めるべく切磋琢磨しています。また安全衛生への取り組み、環境への取り組みを仕入先様との協働で推進しています。

全てのステークホルダーに応える「社員の力」と「企業統制」

因幡電機産業の社員は、お客様を理解し、商品を知り、提案力を磨き、技術力を身につけ、それらを通じてお客様の期待を超えられる技術商社のプロフェッショナルとして、日々努力をし続けています。
またステークホルダーの皆様のお役に立ち続けるため、企業統制をしっかりと行っています。

安全な社会資本の整備への貢献

社会インフラに支えられる暮らしと産業

私たちの生活や産業は、多くの社会インフラ(社会基盤)に支えられています。送電網や配電設備等の電力インフラ、道路や電車等の交通インフラ、移動体通信・ⅠPサービスを支える通信インフラ、さらにはビルや住宅等の建築物も大切な社会インフラです。
今、日本ではこれらの老朽化への対策が急務であると同時に、東京オリンピックや大阪万博等の大きな社会イベントを契機として、これからの50年を支え続ける新たな社会インフラの整備が進められています。

安全・安心な社会資本の整備のために

因幡電機産業は安全・安心な社会資本の整備に寄与するために、人や建物に対する脅威を技術的に洗い出し、様々な使用条件に適合する商品・サービスを提供しています。
防火、耐震、耐騒音、防水、耐風、避雷、防犯、安全な施工等、当社が向き合う安全・安心の領域は広がっていきます。

人と技術と環境の調和のための取り組み

変化するライフスタイル と 進化する技術

私たちのライフスタイルは日々変化しています。 デジタル化の進展はビッグデータを生成し、それらをAIで活用できる世の中を生み出しました。コミュニケーションの多様化やキャッシュレス化という形で私たちの生活にも定着しつつあります。
また女性や高齢者、外国籍の方が活躍し、遠隔会議やテレワークが普及しだす等、働く人材と働き方が多様化しました。因幡電機産業は技術を用いて生産性と品質を向上すると同時に、より働きやすい環境づくりに貢献していきます。

Society 5.0の実現 ~ 先進技術を誰もが使えるやさしい技術へ

情報とモノ・技術の融合が図られる「ⅠoT」が進展し、今ではフィジカル空間とサイバー空間の融合による便利な社会、Society 5.0の実現が目指されています。因幡電機産業は日々進化する先端技術を広く普及させるだけでなく、先端技術を「誰もが使えるやさしい技術」へと変えるお手伝いをしていきます。

持続可能な社会の実現

経済発展や技術革新により生活は豊かになりましたが、一方で地球温暖化、環境汚染、資源の大量消費が問題になっています。因幡電機産業は持続可能な社会の実現のため、再生可能エネルギーの普及や高度制御技術の導入支援等を進めています。